素晴らしきかなニッポン

知ってもらいたい日本のすがたを

上野

江戸城の北東は鬼門と言われていました。上野や浅草に大きな寺が建立されたのは、京都を比叡山延暦寺が護っているのと同じ理由です。不忍池は、京における琵琶湖に見立てられています。

上野の歴史

上野の歴史は、徳川幕府と共に寛永寺として始まりました。寛永寺には徳川将軍が6人も埋葬されていて、住職は代々の出家皇族、幕府の守護寺でした。江戸幕府なきあとも、上野は発展していきます。

戦前の上野は復興の象徴でした。関東大震災。M7.9の大地震は10万人を超える死者を出します。でもその後、見事に復活した上野は文化の爛熟期を迎えたのでした。

そして戦後、もう一度たちなおった上野。水田と化していた不忍池に豊かな水が戻り、闇市アメ横の母体となり、動物たちも帰ってきた。平和の象徴、パンダ。上野は何回も復活するタフな町なんです。

先進的な取り組みも上野の魅力。大正時代には不忍池ウォーターシュートが設置されました。今はなき日本初のモノレールは1957年開業。北の玄関口は憧れの町だったのです。

上野の面白いところ

外国人にも人気がある路地、アメ横。わずか500メートルの狭い中に400もの店があると言われています。雑多な空間に呼込みのダミ声という、あのカオスな世界観が素晴らしいです。

上野はまた、芸術・文化の地でもある。芸術大学もあるし、複数の美術館と博物館、もちろん動物園。毎日、上野のどこかで世界的な作品が紹介されています。それに庶民派。会社帰りにちょいと立ち寄れる。

会社→美術館→居酒屋。こういう生活ができるのが、上野のいいところ。飲み屋も立ち飲みだったり、路地裏のテントみたいなお店だったり、バラエティに富む。あちこちに飲酒可能なお店があります。

日本人に親しみやすい町だから、外国の人も興味を持って訪れてくれる。上野は浅草にも近い。観光都市として十分な魅力がある。これからの発展に大きく期待している町の一つです。